20140813Hababi01  こちらの花火は巨大打ち上げタイプじゃないだろうけど 
 昨日は“勝毎”の花火大会があった。
 全国でも屈指の規模である。

 とはいえ、打ち上げ場所かぶりつきの場所にまで行ってみる気は、私にはない。
 大混雑した中だとトイレに行くのも容易ではないし、万が一花火が暴発したら火傷してしまうからだ。


 だから去年と同じように少し離れた道端から見ようと思ったのだが、なんと知り合いが場所をとったので一緒にいかが?と誘ってくれて、今年は“一般席”で見ることができた。
 ありがとうございました。

 ストラヴィンスキー(Igor Stravinsky 1882-1971 ロシア→アメリカ)の交響的幻想曲「花火(Feu d'artifice)」Op.4(1908)。

 ストラヴィンスキーの初期の管弦楽作品で、リムスキー=コルサコフの娘の結婚祝いのために書かれたが、R-コルサコフは初演の前に亡くなっている。
 そのことについては、以下の記事をご覧いただければと思う。
   「花火を目にすることができなかった人もいる


 「花火」はあまり聴かれることのない5分ほどの小品だが、その後のストラヴィンスキーの人生を決めた作品である。
 この曲を知ったディアギレフが「火の鳥」の音楽を依頼してきたからだ(最初はリャードフに依頼したが……)
 気が向けば、以下の記事もご覧いただけると、特段損はしないと思う。
   「火は花から鳥へと変貌した


StravinskySrtBoulez  洗練された美しさが堪能できるブーレーズ盤
 今日はそのバレエ「火の鳥(L'Oiseau de few)」(1909-10)を、ブーレーズ指揮シカゴ交響楽団の演奏で。

 ブーレーズの「ペトルーシュカ」や「春の祭典」の演奏と同様、ストラヴィンスキーにしては泥臭さがない。原始主義の音楽のはずなのに、洗練されている。
 ここがブーレーズのアプローチに対して、好き嫌いが分かれるところ。人間味が薄いって。

 ただ、私には「ペトルーシュカ」や「春の祭典」ではブーレーズに対して「もうちょっとなりふり構わずぅ~っ!お願いだからぁ」と感じるところがあったものの、「火の鳥」ではそれよりも色彩豊かな美しく華麗なサウンドに惹かれてしまう。

 そしてまた、聴いていて物語や舞台の光景が目に浮かぶようだ、なんてホラは吹かないが、ストーリーを強く意識させる。

 スケール感も決して不足してはいない。完璧なアンサンブルと弱音から強音までどこをとっても崩れない巧さはに、私は巻き舌rururururururu。

 ストラヴィンスキーのオーケストレーションを堪能できる演奏だ。
 そしてまた、このCDには「花火」も収められている。

 1992年録音。グラモフォン。